<Web時代の写真館営業戦略とは①>

■「写真館にホームページって必要なの?」

先日、お取引のある某老舗営業写真館の社長(60代の方)に、真顔でこう聞かれました。「写真館にホームページって必要なの?」と。この方は長年営業なさっておられる方ですが、近年は撮影の集客に非常に難儀するようになっており、ホームページを使ったweb経由の集客にとても興味をお持ちのご様子でした。

わたしはもちろん「必要です」と答えました。

ただし、次のようにも付け加えました。「HPは単なる手段。それ以上でも以下でもなく、過剰な期待は禁物」と。

 

当社が考える写真館の良いホームページとは、条件付きのものです。それは運営コンセプトがしっかりしているもので、かつ、商用として運営できるもの、という条件です。

「ホームページくらいないと店としてみっともない」とか、「いまどきWebで宣伝くらいしないとダメって聞いたよ」とか、こうした軽い動機で漫然とお店の紹介程度のホームページを作るくらいなら、最悪は経費の無駄にもなりかねません。何にでも目的というものがありますから、HPはWeb上における新たな店看板程度のものでは決してない、と考えています。

■「じゃあどうしたらいいと思うわけ?」

とはいえ、当社が現在、営業写真館様に提案申し上げているHP作りは、決して特殊なものではありません。

そのコンセプトは「現金商売に結びつきやすい分野から、ホームページを構築・追求する」という、ある意味シンプルなものです。

 

具体的にはどういうことか?

 

写真館の業務内容で売上げに直結しそうなメニューといえば、「学校や幼稚園のスナップ写真」ではないでしょうか?また、学校をやっていない写真館様なら倉庫に眠っている地域の昔の写真(ネガスキャンしてデジタル化することが必須ですが)などの「デジタルアーカイヴ」化など、商材は何かしらあるのではないでしょうか?それらをHP上で販売するのです(販売ページはアクセス制限をするため、パスワード認証制にします)。それだけっていえばそれだけの話です。

 

まず、肖像権とか、サイトのデザインをどうするかだとか、写真館の役割だとかの難しいことは置いておいて、写真業も物販業のひとつだと割り切り、ネット上で販売できる商品を自店環境の中で選定してみてはいかがでしょうか?